ワット・チャーム・ティーウィー

ランプーンワット・チャーム・ティーウィー

タイ北部、ランプーンにある寺院「ワット・チャーム・ティーウィー」Wat Cham Thewi (またはワット・チャーマ・ティーウィー Wat Chama Thewi, またはワット・ククット Wat Kukut)のフォトギャラリーです。

かつては「ハリプンチャイ」と呼ばれタイ北部では王室都市としてもっと古く繁栄したランプーン。ピン川の支流のクワン川沿いの静かな街で、 タイ北部の主要都市チェンマイからはおよそ30km、車では30分ぐらいの所に位置します。

本殿と有名な階段ピラミッド形式の仏塔「ククット」(Kukut or Kukuthi)

ワット・チャーム・ティーウィー」、または寺院にある有名な仏塔の名前にちなみに「ワット・ククット」と呼ばれるこの寺院、ランプーンの町の中央付近に位置する有名な王室寺院「ワット・プラタート・ハリプンチャイ」からは北西に1.5kmとすぐ近く。

ハリプンチャイ王国時代の13世紀に建立されたようですが、寺院には有名な仏塔が2つあり、

  • 1. 仏塔ククット(Chedi Kukut (Ku Kuthi))
    寺院の名前の由来にもなっている、ランプーンのかつての王国ハリプンチャイの女王「チャーム・ティーウィー」の遺灰が納められた5段の階段ピラミッド形状の仏塔。ククット(Kukut)と呼ばれる。
  • 2. 仏塔ラタナ(Ratana Chedi)
    本殿横にある2段8角形の仏塔で、建築様式から仏歴17世紀から18世紀(西暦11~12世紀頃か)のハリプンチャイ王国の黄金期に建てられたものと推測されている。

ランプーンの文化遺産はユネスコ世界遺産登録レベルにあると言われ、その内、独特の仏塔としては以下が挙げられていますが、この内、上2つがこの寺院にあるものですね。

  • 階段ピラミッド(ワット・チャーム・ティーウィー)
  • 8角形のピラミッド(ワット・チャーム・ティーウィー)
  • 5つの塔を持つ仏塔(チェン・ヤン・パゴダ)
  • ランナー様式のベル型の仏塔ワット・プラタート・ハリプンチャイ

では、早速行ってみましょう。(^.^)/

【ワット・チャーム・ティーウィー】本殿の様子

仏塔を見たいはやる気持ちを抑えて、まずは本殿にお参りです。
本殿の正面
入口周りには綺麗に仏画で装飾されてます。
本殿の正面 入口周りには綺麗に仏画で装飾されてます。
本殿内。赤や金色を基調に、色とりどりで華やかな空間。
本殿内。赤や金色を基調に、色とりどりで華やかな空間。
正面にお祀りされている仏像
仏像の手前ほどにお祀りされている僧。
正面にお祀りされている仏像 仏像の手前ほどにお祀りされている僧。
側面を外からみたところ。窓が鉄格子みたいな格子がはめられています。盗難防止でしょうか。
本殿奥の外にある有名な仏塔を見たところ。すぐ隣ですね。
側面を外からみたところ。窓が鉄格子みたいな格子がはめられています。盗難防止でしょうか。 本殿奥の外にある有名な仏塔を見たところ。すぐ隣ですね。
本殿内容の様子。
側面にはお坊様用の席が並んでます。
外側にお祀りされているお坊様たち。
本殿内容の様子。 側面にはお坊様用の席が並んでます。 外側にお祀りされているお坊様たち。
本殿の後ろ側からの風景。すぐ後ろに有名な階段状の仏塔がそびえます。
本殿の後ろ側からの風景。すぐ後ろに有名な階段状の仏塔がそびえます。

【ワット・チャーム・ティーウィー】階段ピラミッド - ククット

こちらが有名な階段ピラミッド形状の仏塔「ククット」。
建立時期は正確には分からず、以下2つの説があり、

  • 1)ハリプンチャイの初代女王チャーム・ティーウィーの遺灰を祀るため、チャオ・マハンタヨット(Chao Mahantayot)が建立した仏塔で、かつては「スワナチャンコット・チェディ」(Suwanachangkot Chedi)と呼ばれていた。
  • 2)仏歴17世紀末(西暦11~12世紀)に、ラワ王国との戦争勝利の記念として、アティタヨラット王(King Athitayorat)により建てられ、以前は「マハポル・チェディ」(Mahaphol Chedi)と呼ばれた。

女王の遺灰を祀る以外の説があるとは、ちょっと驚き。

説明によれば、「ククット」(Kukut)の名前は壊れた先端(or 先端が無いこと)からつけられたもので、ククッチ(Ku Kuthi)は仏塔周辺の弓なりの平原に祭られた仏像のあった僧侶の住まいからのようです。別名「スワン・チャンコット・チェディ」(Suwan Chang-Kot Chedi or Suwana Chedi Jungkot)

この仏塔は、仏歴17世紀(西暦11~12世紀)ぐらいに建てられたものと推定されていて、スリランカの古代都市ポロンナルワにあるサトゥマハル・ブラサーダの仏塔(Sathmahal Prasada)の様式に同じで、四角の土台を持つその後の仏塔のモデルにもなっています。(同じくランプーンワット・プラタート・ハリプンチャイチェンマイワット・チェディ・リアムの仏塔など)
ワット・プラタート・ハリプンチャイの仏塔 チェンマイワット・チェディ・リアムの仏塔
現在みられる形は、サワティシット王(King Sawathisit)King Sawathisit)が仏歴18世紀(西暦12~13世紀)に修復したものであると考えられているとか。
底辺一辺15・35m, 高さ21mの階段ピラミッド状のこの仏塔ククット。
各段には一遍3対の仏像が安置され、3体x4辺x5段 = 60体の仏像が祭られていることになりますね。
底辺一辺15・35m, 高さ21mの階段ピラミッド状のこの仏塔ククット。
各段には一遍3対の仏像が安置され、3体x4辺x5段 = 60体の仏像が祭られていることになりますね。
本殿後方からみた仏塔
先端の様子
本殿後方からみた仏塔 先端の様子。
お祀りされている仏像たち。こちらは確か2,3段目の仏像かな。
お祀りされている仏像たち。こちらは確か2,3段目の仏像。
仏像は、ドヴァラヴァティ(Dvaravati)様式と言われてます。(ドヴァラヴァティは6世紀から11世紀ごろに栄えたモン族の王国)
本殿後ろから見た1段目の仏像たち。
本殿後ろから見た1段目の仏像たち。
仏塔の下側には、お祈りする場所が設けられてます。
仏塔の下側には、お祈りする場所が設けられてます。

【ワット・チャーム・ティーウィー】八角形の仏塔 - ラタナ

こちらがもう1つの有名な八角形の形状をした仏塔「ラタナ」。
本殿横にあるこの仏塔、建築様式から仏歴17世紀から18世紀(西暦11世紀から12世紀ごろか)のハリプンチャイ王国の黄金期に「プラ・ヤー・サッファスィット」(Pha Ya Sapphasit)建てられたものと推測されているもの。
直径4.4m, 高さ11.5mで、一段目には立仏像、2段目には瞑想している仏像を祀り、それらはタイ中央のトヴァラヴァディの影響を受けたハリプンチャイ様式の仏像と言われています。
(ドヴァラヴァティは6世紀から11世紀ごろに栄えたモン族の王国)
本殿横にたっている仏像。少しひっそり感があります。仏像はかなり破損してしまってます。
本殿横にたっている仏像。少しひっそり感があります。仏像はかなり破損してしまってます。
本殿正面方向からみたところ。
一段目の立仏像。
上側の瞑想をする仏像の様子。
本殿正面方向からみたところ。 一段目の立仏像。 上側の瞑想をする仏像の様子。

【ワット・チャーム・ティーウィー】境内の様子など

境内も結構広く、ぐるっと歩くと、良い散歩になりますね。^-^)
境内も結構広く、ぐるっと歩くと、良い散歩になりますね。^-^)
境内も結構広く、ぐるっと歩くと、良い散歩になりますね。^-^)
タイ北部によく見られる装飾。
入口を守るライオン。
リラックスした猫。
タイ北部によく見られる装飾。 入口を守るライオン。 リラックスした猫。

王国ハリプンチャイの女王チャーム・ティーウィーの遺灰が納められるこの寺院、それに比較してちょっとこじんまりとした感じが私的には少々意外な感じですが、ランプーンに来た時には一度は立ち寄りたい場所ですね。(=^・^=)

ワット・チャーム・ティーウィー